子宮頸がんは、比較的若い女性にも発症する可能性があり、早期に発見することが非常に大切です。このがんは女性特有のもので、主な原因は「ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染」とされています。
初期の症状を見逃さず、定期的に検査を受けることが重要です。また、早期発見のためには検診やワクチン接種などの予防策も欠かせません。
初期症状や原因、検査方法、治療法、そして予防策について、実際の体験をもとに詳しくお話ししていきます。子宮頸がんについての理解を深め、早期発見や治療の重要性を認識することで、女性の健康に役立つ情報をお届けします。
子宮頸がんの初期症状で早期発見
初期の段階では、症状はほとんど見られないと言われています。しかし、子宮頸がんが進行するにつれて、以下のような症状が現れることがあります。
子宮頸がんの初期に不正出血
月経周期以外の出血や、性交渉時の出血が見られることがあります。これは子宮頸部の病変が原因で起こります。出血の程度や持続期間に注意を払う必要があります。
不正出血は、子宮頸がんの最も一般的な症状の一つです。月経以外の時期や、性行為後に出血があれば要注意です。出血量が少なくても、持続する場合は、すぐに医師に相談することが重要です。
少量の出血に気がついていたのに・・。放置していて後悔しました。
異常なおりもの
おりものの変化は、子宮頸がんのサインの一つと考えられています。
おりものの量が増えたり、色や匂いが変わることがあります。これは、がんによる子宮頸部の変化が影響しています。普段とは異なる色や匂い、量の変化に気づいたら、必ず医師に相談してください。
子宮周辺の悪性の病変が原因である症状の可能性があります。
骨盤や下腹部の痛み
がんが進行して周囲の組織に影響を与えると、骨盤や下腹部に痛みを感じることがあります。
この痛みは、がんが近くの臓器や神経を圧迫することによって引き起こされます。痛みの強さや持続時間によっては、専門医の診察を受けることが重要です。放置すると症状が悪化する恐れがあります。
排卵痛に似た痛みがあるのですが、いつもとは少し違う違和感を感じていました。
血色不良や疲労感
一般的に、子宮頸がんの初期症状として血色不良や疲労感が直接的に現れることはあまりないと言われています。
私自身は、全身的な症状として寝込むほどの疲労感や歯茎の血色不良を経験しました。しかし、これらの症状があるからといって必ずしも子宮頸がんであるとは限りません。他の病気が隠れている可能性も考えられますので、症状が出た際には早めに医療機関を受診し、適切な検査を受けることが大切です。
子宮頸がんが見つかる1年前から、すごく疲れやすく感じていました。それに、家族や友人からは顔色が悪いと心配されていました。
子宮頸がんのチェック
厚生労働省の研究チーム(東京大学医学部藤井班)が監修しています。女性の健康推進室ヘルスケアラボでは、手軽に子宮頸がんのチェックが可能です。興味のある方は、ぜひ一度お試しください。
子宮頸がんの原因とは
主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染です。また、遺伝的要因や生活習慣、栄養状態も子宮頸がんの発症リスクに関連しています。
主な原因
子宮頸がんの主な原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染です。HPVは性行為を通じて感染し、特定のタイプのHPV感染が子宮頸がんの発症リスクを高めることが知られています。特に、HPV16およびHPV18といった高リスク型のHPV感染は、子宮頸がんの主な原因とされています。
HPVの感染経路
HPVに感染しても、ほとんどの人は免疫システムによってウイルスを排除することができます。しかし、一部の人々は持続的な感染が続き、子宮頸部の細胞に異常が生じることで、子宮頸がんのリスクが高まることがあります。
HPVは皮膚や粘膜の直接的な接触によって感染します。性行為を経験していない方でも、HPVに感染する可能性があります。さらに、喫煙をしている人や免疫力が低下している人は、持続的な感染を起こしやすいとされています。
子宮頸がんのリスク因子
下記のような要因も、子宮頸がんのリスクを高める可能性があります。そして、生活習慣や体調管理にも気をつける必要があります。
- 初潮年齢や性体験が早かった。
- 多産や初産が早かった。
- 経口避妊薬の長期使用があった。
- 遺伝的要因や栄養状態が悪かった。
- 子宮頸部の異形成の既往歴がある。
遺伝的要因が気になる方は、以下のURLをクリックしてご覧ください。
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子宮頸がんの早期発見には、定期的な検診が不可欠です。検査には主に細胞診と HPV 検査の2つの方法があります。
32歳の時、自分から子宮頸がん検診を受けたことがありませんでした。
そんな私を気にかけてくれた友人が、検診の予約をしてくれたんです。その結果、検診で子宮頸がんが発見されました。
細胞診検査
子宮頸がんの検診では、「子宮頸部擦過細胞検査」が主に行われます。この検査では、子宮頸部から細胞を採取し、その形状を調べて異常がないかを確認します。早期の子宮頸がんや前がん状態を見つけるのに非常に効果的です。
この検査は、ブラシを使って子宮頸部の細胞を取り、顕微鏡で観察します。細胞の異常を調べ、前がん病変や子宮頸がんの有無を確認します。細胞診は簡単で、体への負担が少ないのが特徴です。
採取の状況によっては異常細胞を見逃すこともあります。そのため、定期的に受診することが勧められています。
HPV検査
子宮頸がんの検査方法の一つで、HPV(ヒトパピローマウイルス)検査もあります。子宮頸部の細胞にHPVの遺伝子があるかを調べて、がんのリスクを評価します。
検体は子宮頸部から細胞診と同じように採取します。HPV検査と細胞診を一緒に行うことで、より正確な診断が可能になります。HPV検査では、がんのリスクが高い型のHPVに感染しているかを確認します。
検査結果と細胞診の情報を合わせて、がんや前がん病変のリスクを総合的に評価します。
追加の検査
細胞診やHPV検査で異常が確認されたり、子宮頸がんのリスクがあると判断された場合には、さらに組織診を行います。コルポスコープを用いて、疑わしい病変の組織を採取します。
この段階で、異形成、上皮内がん、または浸潤がんのいずれかを特定することが可能です。
子宮頸がんと診断
がんと診断されると、CTやMRIなどの画像検査が行われます。これはがんの広がりを確認するためです。リンパ節や他の臓器に転移していないかを調べます。また、血液検査では腫瘍マーカーのチェックも行われます。早期にがんを発見できれば、ほぼ100%の確率で治癒が可能ですし、妊娠や出産にも影響はありません。まずは細胞診を受けることが重要です。
がんの有無を早い段階で正確に見極めることがとても大切です。
積極的な子宮頸がん予防法
子宮頸がんは、早期に発見し適切な治療を行うことで、高い治癒率が期待できる病気です。
しかし、予防医療の観点から望ましいのは、がんの発症自体を予防することです。
HPVワクチン接種
子宮頸がんの主な要因はヒトパピローマウイルス(HPV)感染であり、予防にはHPVワクチンの接種が欠かせません。特に、性交渉を始める前の女性にワクチン接種が推奨されており、これによりHPV感染のリスクを大幅に減少させることができます。
日本では、2価、4価、9価のHPVワクチンが承認されていますが、接種率は他国と比べて低い状況です。WHOや日本政府は、ワクチン接種率を向上させることを強く推奨しています。
子宮頸がん予防ワクチンについて詳しくは厚生労働省の資料をご覧ください。
定期的な子宮頸がん検診
定期的な検診によって、前がん病変やがんを早期に発見することが可能です。
前がん病変が見つかれば、適切な治療を行うことでがんの発症を防ぐことができます。日本では20歳以上の女性を対象に、各自治体で子宮頸がん検診が行われています。検診の受診率を向上させるための啓発活動や、社会的な支援が求められています。
長い間、検診を受けていなかったことを反省しています。
そして、子宮頸がん検診を勧めてくれた友人に心から感謝しています。
遺伝的要因を調べる
子宮頚がんなどの遺伝的要因や生活習慣の改善、健康管理に興味がある方には、遺伝子検査がぴったりです。
チャットジーンでは、400項目の遺伝子検査を提供しており、価格は既存商品の半額から1/5の6,800円とお手頃です。子宮頚がんをはじめ、33種類のがん、糖尿病、貧血など132種類の一般的な疾患、さらに食事、運動、肌、睡眠、性格など235種類の体質や特性について、自分の遺伝的な傾向を知ることができます。
生活習慣と免疫力
子宮頸がんを予防するためには、健康的なライフスタイルを維持することが大切です。
栄養バランスの良い食事や定期的な運動、禁煙を心がけることで、全身の健康を保ち、免疫力を向上させることができます。健康的な生活習慣は、予防において欠かせない要素です。これらを組み合わせて、しっかりと予防に取り組むことが重要です。
子宮頸がん治療の重要性
子宮頸がんの治療には、主に以下の方法が用いられます。
私は、すでにステージ2Bで癌が広がってしまっていました。そのため、手術を受けることになりました。
治療法とは
子宮頸がんの治療法は、がんの進行度合いや年齢、体力、妊娠への希望などを考慮して決定されます。主な治療法として、手術療法、放射線療法、化学療法があります。
これらの治療法は、がんの進行状況によって適切な組み合わせで行われることが一般的です。治療の選択には、医師との相談が不可欠であり、適切な治療計画が立てられるようになっています。
手術療法
まず、手術が一般的であり、がんが初期段階であれば子宮頸部摘出術などが選択されます。これは、子宮頸がんの進行状況に応じて、子宮頸部の一部を切除する手術です。
進行したがんでは、広汎性子宮全摘出術が行われます。この手術は子宮だけでなく、子宮結合組織(子宮の周りの組織)や骨盤内のリンパ節を摘出します。また、早期の段階であれば、子宮を残したまま治療することも可能です。
私は広汎性子宮全摘出術と膣の一部を取り除く手術を受けました。
放射線療法
放射線療法もがんの縮小や除去に有効な治療法の一つです。がん細胞を攻撃し、死滅させるために放射線を使用する治療法です。特に進行したがんや再発したがんに対して、手術と併用されることが一般的です。
放射線療法には、外部から放射線を照射する外部放射線療法と、体内に放射線源を挿入する組織内放射線療法の2種類があります。ただし、副作用として周囲の正常な組織にも影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
化学療法
化学療法は抗がん剤を用いてがん細胞を攻撃する治療法です。抗がん剤を使用することで、がん細胞の増殖を効果的に抑えることが可能です。これは、進行したがんや再発したがんに対する標準的な治療法の一つとして広く認識されています。ただし、化学療法には吐き気や脱毛、貧血といった一時的な副作用が伴うことがあります。
近年では、これらの副作用を軽減するための新たな薬剤も続々と開発されています。負担を軽減する努力がされています。
同じ病室に抗がん剤の治療を受けている方がいらっしゃいましたが、かなり苦しそうでした。
その他の治療法
免疫療法は、免疫細胞を活性化してがん細胞に立ち向かう治療法です。分子標的療法は、特定の分子を狙った薬を用いるアプローチです。また、痛みを和らげ、心のケアを提供する緩和ケアも大切な役割を果たします。
治療の選択肢は常に進化しており、がんの特性や種類、進行度、全体的な健康状態に基づいて、信頼できる医師と共に最適な治療法を選ぶことが重要です。
子宮頸がんの治療は個々に合わせて行われるべきであり、継続的な経過観察や治療効果のモニタリングが重要です。
まとめ
子宮頸がんは、女性特有のがんの中でも主要な疾患の一つです。
HPVの感染が発症の主な原因とされ、性行為を通じて感染が広がります。
しかし、性行為の経験がない方でも、HPVに感染する可能性があるため注意しましょう。
また、予防と早期発見が何よりも重要であり、HPVワクチンと定期的な検診が有効な手段となります。
がんが見つかった場合は、病期に応じて手術、放射線療法、化学療法などの治療法が選択されます。
しっかりとした対策を講じることで、多くの命を救うことができる病気なのです。
この記事が皆さまの、子宮頸がんへの理解を深める一助となれば幸いです。